最近、本屋で部下の指導に悩んでいる人に向けた、
コーチングの書籍を見かけることがあります。
また、コーチングスクールに通って、
仕事に生かそうとする人もいるようです。
でも、コーチングスキルを仕事場に生かそうとしても、
実際には成果が上がらない場合が多いのではないですか?
最悪の場合、むしろ部下が能力を発揮できなくなって、
チームの成績が下がってしまうこともあるようです。
コーチングスキルを学んだのに、
なぜ結果が出せないのでしょうか?
今回は、社内組織でコーチングが失敗する2つの理由と、
コーチングの結果が出る方法についてお話しします。
コーチってどんな人?
コーチングって、どんなものなのか?
いまいち浸透していないですよね。
間違えて理解している人も多いんですよ。
日本では昔から、スポーツのコーチ像が強くて、
バッティングなどのスキルや、
サッカーやラグビーの戦術など、
技術的な指導者のイメージが強くないですか?
一般人の生活向上や、
仕事の目標達成に使われるイメージは薄いんですよね。
実際のコーチのすることって、
スポーツ選手も一般人にも大きく見れば一緒です。
クライアントの自己評価を上げ、
未来に対して創造的な考え方ができるように導き、
クライアントが自分でひらめいて、
新しいことにも恐れず行動できるように寄り添う。
そういう人が理想的なコーチだと思っているんですよ。
だから、コーチは、
100%クライアントさんの利益を考えられる人
じゃなければいけないんです。
部下のコーチングが失敗する2つの原因
ところで、会社で部下を上手に指導したい。
と思ってコーチングを勉強している人がいますが、
これはなかなか難しいんですよ。
原因は、大きく2つありあます。
原因1
同じ会社の社員同士である以上、
上司自身の利益を排除できないので、
100%部下の成功のことだけを考えられない。
原因2
上司自身が社内規定やローカルルールの中で働いているため、
部下の成長もその小さなルール内でしか発想できない、
『井の中の蛙』になっている可能性が高い。
どちらがより致命的かというと、やはり原因1のほうでしょうね。
当たり前ですけど、
営業部でも、製造部でも、開発部でも、
部下が良い成果を出せば、
それは指導者である上司の評価につながります。
そして、その良い成績というのは、
部長が進発式などで発表した目標達成につながる内容
であることが望ましいわけです。
逆に考えれば、
部下のチャレンジが上司が発表した目標から外れる場合、
結果がどれだけ会社に利益をもたらす可能性があるとしても、
部下が実行したときの結果が100%成功でなければ、
上司はやらせたくないのでストップをかけますよね?
だって、部下が目標とは関係のないチャレンジに没頭して、
得るものがゼロだった場合、責任を取るのは上司なんですから。
場合によっては、降格や左遷だってあり得るわけですよ。
それでは怖くて、部下のやりたいと思うことを、
100%応援できないですよね。
だから、せっかくコーチングを学んでも、
結局は部下に自分が決めた目標を達成させるために、
操縦しようとして失敗するんです。
コーチングは、
部下を意のままにコントロールする技術ではないんですよ。
部下の不安を消して、
最大限の力を発揮できるように寄り添うための技術なんです。
部下を成長させる指導法
では、上司が部下を成長させるためには、
どのような方法で指導すればいいのでしょうか?
方法1
チームにとって有意義な1年間になるような目標を設定し、
その価値を部下の理解できる言葉でしっかりと説明する。
方法2
会社の目標を達成することが部下の夢の達成につながるよう、
部下が自分で考える過程で寄り添う。
余計なアドバイスはしない。
方法3
上司自身が現状を変えるようなチャレンジをし、
部下よりも高い視点からものごとを把握できるようにし続ける。
つまり、部下の手綱を引いてコントロールするのではなく、
部下より高いところからひっぱり上げて、
部下自身が指示の意図に気づいて、
目標のどこが部下自身の利益に繋がるのか?
という点にも気づけるようにしてあげればいいんですよ。
そうすれば、
会社の利益とあなたの利益、部下の利益。
そのどれにも矛盾は生まれないでしょう?
さいごに~あなたが会社でコーチングを活かすなら?
ここまでの話を読んで、
何か気づいたことがありませんか?
もし、あなたが部下にコーチングを使うとき、
実は、あなたが常に最高の状態でいなければいけないんです。
つまり、あなた自身は自分の仕事上の悩みをいち早く解決し、
部下がいつ相談にやってきても、
高い視点を維持しながら話を聞けるのがベストですよね?
それは、あなたはいつも、
メンタルがベストコンディション
じゃないとできないですよね?
ということは、部下に最高の能力を発揮させたいなら、
あなたがコーチングを受けるのが一番いいということです。
コーチングは部下のためでなく、自分のためにこそ必要なんです。
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