はぐれ鳥が聞かせたいナイショの話

アラフォーカウンセラーが考えた未来。人生に悩んだ時に「はっ!」っとポジティブになるかもしれないヒントが書いてあるかも。キャリアは一つでなくてもいいんだよ。

名古屋プラスチック工業展2018からマイクロプラスチック問題を考えた

プラスチックの話題です。

プラスチックの展示会を見学してきました。

 

 

2018名古屋プラスチック工業展

場所:ポートメッセなごや

期間:2018年10月31日~11月2日

入場無料

 

 

 

 

世界一の嫌われ者になっちゃった

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いま、世界一の嫌われ者と言っても言い過ぎではないプラスチック。

 

展示会はプラスチック製品に限らず、プラスチックの原材料から自動車部品を含めたプラスチック製品の加工機までトータルであつかうのですが、個人的にはやはり汚染問題として注目されていることもあり、生分解性プラスチックの現状を知りたくて見学してきました。

 

ただ、生分解性についてあつかっていたのは、ぼくがざっくりと見た限りでは1社だけだったような・・・

 

ですので、見学後に生分解性プラスチックについて少し調べたので、それを踏まえて現在プラスチック業界が抱える問題と、その打開ポイントを勝手に書いてしまおうかと思います。

 

 

海洋汚染問題の真犯人?

 

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さてさて・・・

 

『プラスチックの海洋汚染問題』というのは、捨てられたペットボトルなどのプラスチック製品が、流れ漂ううちに崩壊して行き、マイクロレベルのサイズまで崩れたプラスチック片が魚やウミガメなどの海洋生物の体内から検出されるようになったという問題ですね。

 

報道では、海外の調査機関によると日本製の製品がたくさん確認されたとかで、「このまま日本バッシングにつながっていくのか?」と心配していましたが、どうも潮目が少し変わってきたようですね。

 

なんでも最近の調査で、海洋汚染の真犯人はプラスチックストローなどではなく、

タバコのフィルター

だということがはっきりしてきたんですって。

 

ようは、いまのところタバコのポイ捨てがいちばんの悪だった、ということです。

 

トカナの記事より

tocana.jp

 

こうなると、話は大きく変わってくるんですよね。

 

ペットボトルは必需品とは言えませんが、生活を便利にしてくれる製品であることは間違いありません。

 

どう考えても、ガラスの瓶よりペットボトルの方が軽くて安全に持ち運べますからね。

 

でも、タバコは完全に『し好品』で、依存性が高い上に、みんなを幸せにするものではありません。

 

しかも、フィルターというのはめちゃくちゃざっくりと説明すれば、細い繊維をぎゅっと固めて作られたものです。

 

ですから、海や川で濡れて揉まれて・・・とダメージを受け続けるうちに、バラバラに解けていくのは簡単に想像できますよね。

 

しかも、フィルター用繊維ですから、最初からマイクロサイズなんですよ。

 

ストローやペットボトルが1mm以下のサイズに細かくなるより、タバコのフィルターの方が早く細かくなるのは当然ですよね。

 

 

生分解性にするべきはタバコ

 

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そうなると、真っ先に変わらないといけないのはスタバやマックのストローではなく、世界で最も売れているタバコのフィルターを生分解性プラスチック製に変えることじゃないですか?

 

2016年の日本バイオプラスチック協会の報告では、生分解性プラスチックは通常のプラスチックより製造コストが4~5倍なんだそうです。

 

でも、タバコはし好品で、現状でも価格のほとんどが税金ですから生分解性プラスチックのコストなんて吸収できるんじゃないでしょうか。

 

 

マイクロプラスチック問題の原因

 

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ただ、いちばんの問題は、実は海中での分解性能を評価したデータが一般にほとんど公開されていないことです。

 

今回の展示会でも、土壌での分解については実際に分解途中のプラスチックサンプルも展示されていてわかりやすかったのですが、いまいちばんホットな問題である海洋については、ワタシが見学した限りでは紹介されていませんでした。

 

日本バイオプラスチック協会も2016年の時点で海洋中での生分解評価の基準確立には2~3年はかかるという見解ですし、フィールドテストが明らかに不足していると認識しています。

 

そう考えると、2019年早々にも海洋中での生分解性能を評価したデータを一般公開し、その上でプラスチック製品の未来を考えないと、無知から起きる集団ヒステリーによってプラスチックは悪だという間違った常識が広まり兼ねません。

 

 

もう一つの悩ましいプラスチック

 

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また、生分解性が低価格で生産できるようになると同時に問題になることが想像される、繊維強化プラスチック(FRP)の廃棄についてもいまから考えておく必要があるでしょうね。

 

FRPはカーボン繊維を使うことが多いんです。

 

それは、カーボンの軽さや強さが好まれるからで、カーボン繊維のFRPを航空機に使うと航空機の重量が大幅に減らせるため、燃費が良くなるんですよ。

 

でも、カーボンは砕けると細かい針状になるんです。

 

カーボン繊維もなるべくなら手袋をして触らないと、手に刺さるほどです。

 

これが海洋に漂うようになると、危なさは現在のマイクロプラスチックの比ではないはずです。 

 

 

製品開発は使用後を考える時代に

 

こう考えると、プラスチック業界は加工品が目的を果たした後のことまでビジネスとして展開する時期

 

に来たと言えるでしょうね。

 

まあ、それの一つが生分解性プラスチックなのですが。

 

プラスチックは生活必需品です。

 

だからこそ、嫌うのではなく目的を果たした後のことまで考えて上手に利用する賢さが必要なんだよ~。というお話でした。

 

 

 

 

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